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ギョーカイ徒然日記
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YOUNG PUNCH が解散した。
バンドのあり方を大きく分けると二通りのタイプに分けられる。
一つは特定の音楽性をとことん極めるタイプ。
もう一つは旬の音を取り入れながら、常に新しい音楽を追求するタイプ。
YOUNG PUNCH のスタンスは後者だった。
彼らはもともとスカコア・バンドとしてインディーズシーンで活躍していた。
だけど、昨年リリースしたメジャー1stアルバムでは、
歌を前面に押し出したメロディアスなギターロックを具現し、
着実にファンを増やしていった。
ところが、今年5月にリリースしたシングル「Love is in the air」は、
エレクトロニクスサウンドを大々的にフィーチャーしたロックナンバーだった。
正直にいえば、この急激な変化には戸惑いを覚えた。
今、日本のロックシーンを熱くしているスーパーカーやくるりを
意識しているかのようにも聞こえたからだ。
彼らがそうするに至った経緯を知りたくて、
雑誌のインタビュー記事を幾つか読んでみた。
そこでは、
「今やりたい事を正直にやっただけ」
と、堂々とコメントしていた。
その言葉になんだかホッとした。
音楽には何が正しくて、何が間違っているという基準はない。
理想を言えば、
セールスを意識した曲作りよりは、
自らの内面から湧き出てくる思いや感情を、
素直に言葉やメロディ、サウンドにして表し、
その時々の気持ちに正直な楽曲を届けて欲しい。
もちろん、同じ音楽性をどこまでも突き詰めていく事も大切なことだし、
変化していく事の勇気やパワーも素晴らしいものである。
5月の時点での彼らの変化が、
自分たちの衝動に素直に従った上でのことだったなら、
それはそれで喜ばしいことではある。
そして、注目のアルバムが手元に届いた。
蓋を開けてみると、前半はエレクトロニクスの要素が強く、
後半部で、生バンド特有の荒々しさや圧倒感を味わうことができた。
だけど、全体的にはなんとなく中途半端な印象を受けた。
新たな音楽性へ移行する過渡期のようにも思える。
そうした印象を与えてしまうことも、
変化し続けるバンドの宿命なのかも知れない。
だが、彼らはこのアルバムの発売と同時に解散を発表した。
残念ながらこれが彼らの遺作(?)となってしまった。
新たな音楽性を見出しつつあった矢先の解散。
なぜ解散という道を選んだのか?
ほかに手段はなかったのか?
直接会って話しを聞いたわけではないので、真相は分からない。
彼らにとって音楽性が定まらないことが相当のプレッシャーだったのだろうか…。
あるいはメンバー間の、指向性の不一致なのか。
それとも単なる内紛か。
バンドとしての勝負はこれから、という時期でもあっただけに、
なんだか、美味いものを食べたのに消化しきれず、
胃のあたりがすっきりしないような思いである。
これまで彼らを支えてきたファンやメディアに対する、
説得力のある公のコメントを出す用意はないのだろうか。
J-POP 花前線編集部/Ms